特徴
ダクタイル異形管は以下の特徴を持つ配管材料です。
- ダクタイル異形管(組織中の黒鉛形状が球状)は、これまでの普通鋳鉄管や高級鋳鉄管(組織中の黒鉛形状が片状)と比べて引張強度や伸びが飛躍的に向上しています。
- 強度、靭性、水密性、耐食性、継手の可とう性に優れた配管材料です。
- メカニカル継手やプッシュオン継手のため接合が容易で施工性に優れています。
普通・高級鋳鉄管(片状黒鉛鋳鉄)
普通鋳鉄管:1890年頃~1940年頃※
高級鋳鉄管:1930年頃~1970年頃※
〈組織〉
〈引張強度(当時の規格例)〉
普通鋳鉄管:12.5kg/mm2以上(上水協議会規格)
高級鋳鉄管:20~25kg/mm2以上(JIS G 5521・5524)
〈延性〉
伸び:規格値なし
ダクタイル鋳鉄管(球状黒鉛鋳鉄)
ダクタイル鋳鉄管:1954年~現在※
〈組織〉
〈引張強度(現在の規格)〉
420N/mm2以上(JIS G 5527)
(換算:1kg/mm2 =9.8N/mm2)
〈延性(現在の規格)〉
伸び:10%以上(JIS G 5527 )
※(出典)鋳鉄管類規格の変遷〈JDPA T 50〉(日本ダクタイル鉄管協会)
管路における役割と用途
ダクタイル異形管は管路を分岐、異なる口径の管路を接合、管路の方向を変える場合などの管路構築に重要な役割を担っており、上水道をはじめ、下水道、農業用水、工業用水など幅広い分野で使用されています。